ソウルメイト?

男友達に「太陽の塔」を貸したら大好評で他も貸せというので、「夜は短し歩けよ乙女」と「有頂天家族」を持参。同じバンドにいるんだけど、練習の時にこっそり渡した。
こっそり渡したにもかかわらず、練習後みんなで喋ってるときに「太陽の塔って本が面白い」とその魅力を語り出してしまい、興奮した奴の説明じゃみんなきょとんとしているので仕方なく私が「ストーカーの話でさ、」と超簡単に説明するとみんなひいてしまった。「あ、いやでも面白いねんで、笑えるし」とさらに傷口に塩を塗るようなことを言っていると奴が、「すっごい小さなことをものすごく理屈っぽく考える人が主人公でさあ」と熱く説明をはじめ、すかさず「それ、あんたのことやん」とつっこまれる男友達。そうか、こいつは森見だったのか。
「最近ビジネス書とかばかり読んでいて頭おかしくなりそうやったから、小説を貸してもらってん」と奴が言うのですかさず、「だからますます頭おかしくなりそうな感じの本を貸したってわけで」とツッコミを入れたりする。ま、奴にとっては森見風=正常、だから問題はないんだけど。

私の周りの音楽関係者はあまり本とか読まない人が多くて、そしてみんななんていうかなあ、変だけど健全なんだよなあ。個性的な人が多いけどぱあっと開放された明るさがあって、「太陽の塔」で喜ぶのは実は根暗のそいつだけだし私も奴以外に貸す気はないのだが、それをわかってないそいつはぺらぺらと喋り、なんとなく困った空気になってしまった。だから、わからんって、みんな。本読んでるってだけで「へえー」って遠巻きなのにさ。

異性としては全く意識していないが、コアなところで相当気の合う奴で、普段からかなり仲がいい。お互いいろいろ共有して更に濃度が濃くなっていきそうで怖いなあ。でも同性異性問わず、そこまで合う人って貴重だよなあ、大事にしなきゃいけないかなあ、と最近思っている。合わせ鏡みたいでちょっといやなんだけど・・・。私って、あんなに変なのかなあ・・・